元居酒屋店長オーストラリアへ

日本の居酒屋でアルバイトから店長になりました。その後、オーストラリアのシドニーにワーキングホリデーで滞在しレストランでの仕事を経験しました。コロナウイルスよる影響で帰国を決断しました。私のホスピタリティ人生の記録です。

コロナウイルス騒動ーオーストラリア、日本、私の周りで起こったこと

こんにちは、日本で居酒屋の店長として働いた後、
オーストラリアでワーキングホリデーをしていました、Haruと申します。
2020年、3月27日現在オーストラリアのシドニー滞在しています。

30日の飛行機で日本に帰ります。


帰国後は、2週間以上の自己隔離をし、
万が一自分が感染者であったとしても
他の人に感染させない行動を取れるよう
準備しております。

初めに、私が今思うメッセージを残します。

現在日本にいる方へ:
一刻も早くできる限りで自粛隔離しください。
仕事があって家を出なければならないのは本当にわかります。
しかし、本格的なロックダウン始まれば、その仕事も失います。
経済を回さなければいけない、というのも本当にわかります。
しかしコロナウイルスが蔓延し、多くの会社倒産に追い込まれれば、経済自体なくなります。
貴方自身が感染した場合、死亡した場合、せっかくこれまで自粛してきたのに、
今後また遊びには行けないかもしれません。
特に地方いる方は、東京行かないでください。
また、むやみに友達を人の多いところに誘わないでください。



オーストラリアから日本へ帰る仲間へ:
日本に帰ったら、自己隔離しましょう。
今現在、オーストラリアからの帰国者に全面的な規制はないようですが、自分が感染者という気持ちで、
できる限り人との接触をしないようにしましょう。
さっそく「日本で友達と会いました」等投稿を見かけています。今すぐやめませんか?

オーストラリアに残る仲間たちへ:
どうか無事で。状況が変わるまで、
なるべく家で、楽しく過ごしてください。
いつかまた、絶対に元気で会いましょう。
資金余裕のない人は、早く帰国を検討してください。


全世界の人々へ:
早く、この事態が収束し、平和な世界で笑えますように。
コロナウイルスだけが世界の問題ではないとは分かっていますが、
今は全ての人々の安全を祈ります。



私は2018年9月よりオーストラリアにてワーキングホリデー生活をはじめました。

その記録を残そうとこのブログを立ち上げました。
最初の記事は今の状況を記録しなければならないと思い、
この記事を書いています。


今後の記事は、私の過去の飲食店で働いた楽しい思い出を
綴って行きたいと考えています。


ここからはオーストラリアと日本、
そして私の身近で起こった事を時系列でまとめていきたいと思います。



前提として、私は2019年11 月より
シドニーの観光スポットにある日本食レストランにて
ウエイトレスの仕事をしていました。


オフィス街でもあるので、ランチは近隣会社からのお客様、
ディナーは会社帰りのお客様加え、外国、またはシドニー以外のオーストラリアからも
多くの観光客がお客さまとしていらっしゃるレストランでした。


以下、感染者や各国の対応策はwikipediaや外務省のホームページを参照いたしました。

コロナウイルスパンデミックー日本
https://en.m.wikipedia.org/wiki/2020_coronavirus_pandemic_in_Japan

コロナウイルスパンデミックーオーストラリアhttps://en.m.wikipedia.org/wiki/2020_coronavirus_pandemic_in_Australia

外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/


感染者数数字や日付等は資料によりズレが生じるものもあります。

また「私の生活の変化」を中心に記録していきたいと思っています。

各国の対応策には漏れもあると思いますが、参考として見ていただきたいです。

(特に日本の海外からの入国者に対する規制は
国ごとに異なるので全ては追いきれませんでした。
詳細な情報は外務省の公式ホームページ等でご確認ください。)



2020年1月
オーストラリアは季節が夏から秋に移り変わる頃。
観光シーズンの真っ只中で、レストランも多くのお客様で賑わっていました。
また、1月頭はオーストラリア全域での山火事被害が広がっているところで、
人々の関心はどちらかというとそちらにありました。

正直この頃は、全く他人事で、
オーストラリアにこんなにもコロナウイルス感染者が増えるとは
思ってもいませんでした。


16 日 日本で初のコロナ感染者
23 日頃〜 メルボルンシドニー空港にて中国からの乗客に対する健康チェック開始
25日 オーストラリアで初のコロナ感染者




2020年2月
1日 オーストラリア感染者数10名。
   日本の感染者数20名。

オーストラリア:中国を出国、通過した場合に14日間の入国禁止措置。



14 日 オーストラリア感染者数15名
    日本感染者数41名


バレンタインということで、レストランはかなり忙しかったです。
カップルのお客様がほとんどでしたが家族連れお客様もいらっしゃいました。
このころもまだ、コロナウイルスを気にする人はほとんどいませんでした。



19日 オーストラリア感染者15名
   日本感染者数84名
   
日本:ダイヤモンドプリンセス号からの下船開始日。




22 日 オーストラリア感染者22 名
    日本感染者数132名
    
オーストラリア:シドニーにてデモ開催




23日 オーストラリア感染者数22 名
   日本感染者数144名
    
オーストラリア:メルボルンにて夏祭り開催。約4万人参加。


この頃は日本の方が緊迫感あったと思います。
オーストラリアの感染者ほとんどが海外から、さらにオーストラリアは検査を積極的に行っているという情報もあり、
根拠のない安心感がありました。




25 日 オーストラリア感染者数23 名
    日本感染者数177名

日本:テレワーク呼びかけや大規模イベントの開催を再検討するよう
要請する対策が発表されました。
SNS日本の友人たちの投稿は、
いろいろなイベントが中止になって残念だというもので溢れていました。

レストラン相変わらず忙しく、また海外からの入国も可能でしたので観光客も多かったです。





27日 オーストラリア感染者数23名
   日本感染者数210名

日本:小中学校が3月より休校になることが発表されました。
賛否両論ありましたが、今思えば、これは効果的な措置だったと思います。




29日 オーストラリア感染者数26名
   日本感染者数239 名

オーストラリア:シドニーにおいてLGBTQのイベント、マルディグラスのパレード開催。
約50万人の集客。海外からも多くの観客が参加するイベントです。
(特定の国からの入国規制は既に実施していました)
オーストラリアはこれ以降の大規模イベントは中止としています。
私は仕事でしたのでイベントへの参加はしていません。レストランも開催地からは遠いのでかなり閑散としていました。




2020年3月
3月に入り、世界的にも感染者が増え、情勢は日々変化していきます。



1日 オーストラリア感染者数29名
   日本感染者数254名

オーストラリア:中国に加えイランへの渡航歴がある外国人に対して14日間の入国禁止措置。

日本:中国、韓国からの入国者に2週間の待機要請。

この頃、レストランは今までどおり繁盛し、忙しかったです。
ヨーロッパからの旅行者も多く見られました。




9日 オーストラリア感染者92名
   日本感染者数513 名

オーストラリア:韓国、イタリアから入国する外国人に対しても14日間の入国禁止措置がとられます。

日本:イベント自粛要請、イタリア北部からの入国拒否などの措置がとられます。

レストランはこの週80%くらいの来客でした。
これまで多くあった電話Webからの予約もほとんどなくなっていました。




16日 オーストラリア感染者数376名
   日本感染者数829名

オーストラリア:オーストラリア人への必要不可欠でない海外渡航の再検討要請、
全ての入国者に14日間の自己隔離要請、
500人以上の必要不可欠でない集会所を取りやめるよう要請。
屋内の100人以上の必要不可欠でない集会の中止要請。


日本:イタリア、スペイン、スイス、アイスランドからの入国拒否。
欧州、イラン、エジプトからの14日間待機要請。


レストランではお客様は2月と比べて30-50%くらいでした。
多くの方がリモートワークをしている情報はありましたが、
日本の駐在員の方や、少人数のオフィスでは出社が続いてるとの話を聞きました。
多くのレストランが暇になり、私の働くレストランでも、
他のレストランでもアルバイトのシフトカット、解雇が始まりました。

この時点で解雇されたワーキングホリデーは帰国を決めた人も多かったです。
しかしながら、生活が一変する、というようなこともなく
もともと人の多いところには行かない生活をしていた私は、
ほとんど変わらない生活をしていました。
通勤で使う公共交通機関も空いていて、
また外食もしましたがレストランも空いていました。




19 日 オーストラリア感染者数708名
    日本感染者数950名

オーストラリア:オーストラリア人永住権保持者、その家族以外の外国人入国禁止措置。
500人以上の必要不可欠でない集会、
屋内の100人以上の必要不可欠でない集会の禁止。
オーストラリア首相の決断はかなり早く、
「明日から禁止!」と厳しいものに思えましたが、
それにもかかわらず次の金曜日には天気も良かった為、
500人以上の人々が多くの人気ビーチに集まる事態になりました。
その後ビーチ閉鎖措置がとられます。
そしてこの週の金曜日が私の最終出勤日となってしまいました。
お客様は最終日6組くらいでしょうか。
さすがに観光客らしき人は来ず、
近所の常連さんが来てくれたという感じでした。




23日 オーストラリア感染者数1716名
   日本感染者数1128 名

ついにオーストラリアの感染者数が日本の感染者数を超えます。

オーストラリア:必要不可欠でない国内旅行の中止を要請。
必要不可欠でないサービス中止を発表。
(スーパー、ガソリンスタンド、薬局、コンビニ、輸送、配達を除く)
レストランはテイクアウエイのみの営業で、
この発表をもって私は正式に仕事を失うことになりました。

また、クイーンズランド等まだ感染者の少ない州は、他州からの入州規制を行いました。
これにより、
シティでのレストランなどのサービス停止された仕事を失ったワーキングホリデー勢が
他州のファームやファクトリーへ移動するという事態が起こりました。
多くのファームでは、コロナウイルス対策の為、
2週間の隔離要請措置がとられているようです。

日本:アメリカへの渡航中止要請。アメリカからの入国規制。



25日 オーストラリア感染者数2431 名
   日本感染者数1291名

オーストラリア:遊園地、図書館等の閉鎖。マッサージ店等の営業中止。
理容、美容の営業制限。自宅への来客を最小限に抑え、BBQなどのパーティー禁止を要請。


日本:オリンピックの1年程度の延期を決定。また不要不急の外出を避けるよう要請。全世界に対し渡航中止勧告


私も、1ヶ月くらい様子を見てから帰国しようかな、と考えていました。新しい仕事も探しました。
しかしながら、いざ帰りたいときに飛行機が取れる保障のない今、
6ヶ月続くとも言われるこの状況に耐えることはできないと判断し、日本への帰国を決断しました。


基本的に自宅での待機をしていますが、
どうしても外に出なければならない用事で出かけると、、、、

実はシドニー中心地ではほとんど変わりがありません。
確かにパブは閉まっているし、レストランもテイクアウエイのみ。
しかしスーパー、薬局はもちろんですが、洋服屋靴屋、雑貨店、理容店、
ほとんどのサービスが営業されています。
お客さんはほとんど入っていませんが、道には人が多くいました。
もちろん以前よりは少ないですが
住民の意識に自粛はあまりないように思えます。
ニュースで見るヨーロッパやアメリカの、外には誰もいない光景、とは大きくかけ離れています。
ウーバーイーツのドライバーは増えたように感じます。



26日 オーストラリア感染者数2774名
   日本感染者数1364名

オーストラリア:オーストラリア国内空港へ到着する者全員に、
到着空港がある都市の指定施設(ホテル等)へ直接移送し、
自己隔離を義務づけると発表しました。
つまり、今はオーストラリア人、永住者しか入国できませんが、
その人達もすぐには自宅に帰れないということです。




以上、今年1月より今日までのオーストラリア、シドニーで感じた記録です。


オーストラリア首相の決断は、早いようにも思えますが、学校休校の措置が遅かったりという面もあります。今思えば、マルディグラスのパレードを中止し、その頃から自粛を開始していれば、違った結果になったのかもしれません。

しかし私はオーストラリアにお邪魔している身ですし、これまで多くの経験をさせてもらって、感謝の気持ちしかありませんので批判する意図ありません。

なにも措置をしていなければもっと広がったはずなので、守ってくれてありがとうという思いです。

しかしながらせっかく首相が、集会禁止!
と発言しても、次の日にはビーチに人が詰めかける事態起こるなど、住民の意識には疑問残ります。
ただし私自身も積極的な自粛はせず、人混みにはいかない、という程度で行動していたので、他人のことは責められません。

SNS等ではヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアを含む海外在住者による
「日本は甘い!」「この気温差はなんだ!」という投稿が見られますが、
日本はもっと前から自粛していました。
その頃、まだ感染者の少なかった海外にいる私たちは他人事だったのではないでしょうか?
だからといって、自粛が終わったかのような日本の状況には危機感も感じるので、このメッセージを書いています。
シドニーの中でも、特に帰国組による
「もう帰るから、最後に会おう」というメッセージ、
あるいは「最後にパーティーしました」
等の投稿があがっているのが気がかりです。

そういう意味でも、同じオーストラリア内でも
その人が置かれている立場によって、温度差を感じます。
でもそれは当たり前だと思っていて、
仕事を失って即資金繰りに困る人と、まだ余裕のある人とでは決断内容時期も違っていて当然です。


だからこそ最後に、皆さんが今自分の状況について考えていることを教えて下さい。
みんなどんなふうにこの事態を捉えているのか知りたいです。




どうかみなさん、無事で。
Stay safe.